季節の変わり目で体調を崩す方も少なくないかもしれません。長引くくしゃみや鼻づまり、咳など風邪のような症状でお悩みの方はいらっしゃいませんか?もしかしたら秋の花粉症かもしれません。
花粉症というと春先のスギやヒノキの花粉で起こるものを思い浮かべる方が多いと思いますが、実は秋にも花粉症はあり、秋の花粉症はキク科のブタクサやヨモギ、イネ科のカモガヤなどの雑草系の花粉が原因で起こり、夏の終わり頃から10月にかけて鼻や目の症状がでます。

花粉症は、花粉が鼻や目の粘膜に付着し、体の免疫系がこれを異物として認識することで引き起こされます。免疫系が過剰に反応し、ヒスタミンなどの化学物質が放出されることで、くしゃみや鼻水、目のかゆみといった症状が現れます。このメカニズムは春の花粉症と秋の花粉症のどちらにも共通しています。
秋の花粉症の原因となる植物はどれもありふれたもので、住宅地やオフィス街にも自生していますが、スギやヒノキのような樹木の花粉と違って遠方まで飛散することはほとんどありません。そのため、同じ地域であっても雑草が多く点在している河川敷、公園周辺では多くの花粉が舞うのに対し、比較的雑草の少ない場所では花粉の飛散があまり確認されないなど、環境によって影響に差が出るのが秋花粉の特徴のひとつです。
さらに、秋花粉に代表されるブタクサは、花粉の粒子がスギ花粉の半分程度の大きさしかありません。粒子が小さいので気管支や肺に入り込みやすく、花粉が喉の奥に入り込むことによって、喘息と似たような症状を引き起こす場合があります。
花粉症と疑う症状は,下記のようなものが挙げられます。
・無色透明な鼻水がでて、なかなか治らない
・鼻づまりの症状が続いている
・くしゃみや目のかゆみが続く
・いつもより微妙に体温が高いと感じる日々が続く
・のどの奥がムズムズする
このような症状がでている場合、もしかしたら花粉症かもしれません。

気になる症状があれば血液でアレルギーの検査ができますので、担当医にご相談ください。
藍野花園病院 臨床検査室