外科

 外科では、消化器外科として、食道・胃・小腸・大腸および肝胆膵の良性疾患および悪性疾患を扱っており、一般外科として、脱腸(ヘルニア)・外傷や体表の外科・血管外科などの疾患を扱っています。 また、腸閉塞(イレウス)・消化管穿孔・虫垂炎・胆嚢炎などの緊急疾患に対しても対応を行っています。 さらに、患者様に優しい低侵襲治療として、腹腔鏡下の手術も積極的に行っていますし、それぞれの臓器機能を可及的に温存し、術後の生活の質(Quality of life)をなるべく落とさないように努力をしています。 一方で、進行度の進んだ悪性疾患に対しては、根治性を上げるため、他臓器合併切除を行なうこともあり、術前・術後の抗癌剤治療も行っています。

 また、当院の特徴として、認知症などの様々な精神疾患をお持ちの患者様の外科治療にも精通していますが、一般の身体医療の中で起こる様々な精神医学的な問題に対して、 医師を含む医療スタッフと精神科医が共同してあたる診断・治療システム(リエゾン精神医学)を確立しており、 ご高齢の方にも安心して外科的な治療を受けていただけるのではないかと思います。

 最近の癌患者の特徴は、高齢化が著しいということです。すなわち、様々な基礎疾患をお持ちの患者様が大部分を占めるということです。 当院は主要な診療科が揃っており、共観という形で、もともとお持ちの病気に対応しながら、今回の対象疾患を治療することができます。 当院の機能を最大限に活用する形で、皆様に安心・安全な外科治療を受けていただきたいと考えております。

副院長・外科部長  野村栄治