診療科・部門
臨床心理科
診療科・部門
Department
臨床心理科は現在、常勤スタッフ9名、非常勤スタッフ1名が在籍しており、総合病院における多様なニーズに応えるべく、スタッフそれぞれの強みを活かして業務に携わっています。今回は臨床心理科の主な業務についてご紹介いたします。
人の顔がそれぞれ異なるように、こころにもそれぞれ特有のあり方、ものの見方があります。その特徴を客観的に理解して、今後の治療やケアに役立てられるように心理検査を実施しています。もの忘れ外来や入院患者さんに対する認知機能検査や知能検査、精神科外来における性格検査、小児科外来では発達検査とさまざまな領域からの依頼を受け実施しております。地域のかかりつけ医からの依頼であるオープン検査も近年は実施数が増加しており、今後は脳ドックにおける神経心理検査も実施予定です。
長期入院や身体的苦痛に伴う心理的苦痛への支援や、がんやALS(筋萎縮性側索硬化症)を中心とした病の受け止めのサポートや意思決定、症状が生じる背景にある心理的問題に向き合い、どのように抱えて付き合っていくかを一緒に考え整理していくことが出来るような役割を果たしていきたいと思っています。また、小児科においては、遊びを介して子どもが自分の気持ちや考えを表現しながら総合的な発達と健康を促進するためのプレイセラピーや、発達特性を持ったお子さんとの関わり方を学び、家庭で実践していただくためのペアレント・トレーニングも実施しています。
認知症治療病棟では、公認心理師が各病棟に1名ずつ配属されており、患者さんがその人らしく過ごせるよう病棟スタッフや作業療法士と連携して活動しています。その他にも、認知症ケアチーム、糖尿病ケアチーム、パーキンソンリハビリ+教育入院、N2A病棟でのいきいきアクティビティ、カンファレンスや退院支援委員会への参加、認知症プロジェクトといったチーム医療の中で、他職種を尊重し協働しながら公認心理師として求められることを遂行し、患者さんや病院のために自分たちが出来ることを見つけて発信する力を培っていきたいと考えています。
看護部研修の一環として、クリニカルラダーのレベルに応じたアサーション、コーチングなどのストレスマネジメント研修やストレスサポート面談を実施しています。また、メンタルヘルス相談窓口の一員として、職員の皆様のこころの不調を改善するためのサポートや、コミュニケーションスキルを身につけたい、ストレスに強くなりたいなど、よりよく働くコツを知りたいといったニーズにも対応しております。
心理検査や心理療法以外にも他職種と連携を図りつつ、皆様の回復に向けたお手伝いをしております。
日々の介護の中で生じる、様々な悩みやストレスを分かち合うなど、情報交換の場です。医師や精神保健福祉士と連携し、介護の中で生じる悩みやストレスを軽減する目的から、参加者同士の交流を深めるお手伝いをしております。
長期間にわたり自己管理が求められる糖尿病の場合、他の病気と比べてストレスがたまりやすいといわれています。そのため当院では、管理栄養士、リハビリ、薬剤師とともに糖尿病教室にてストレスマネジメントについて話題提供をしております。