リハビリテーションとは
「リハビリテーションrehabilitation」という言葉は、「適した、相応しい」という意味を持つラテン語の“habilis”という言葉に、「再び」という意味を持つ接頭語“Re”を付けたものであり、人が何らかの理由で人らしくない状態に陥った時、そこから再び人として相応しい状態に戻ることを意味する言葉であり、本来は、宗教的に破門された人を元に戻すすなわち「権利の回復」をさす言葉として用いられていました。
近年、医学的には身体的に何らかのハンディキャップを生じた場合、残った機能を利用して失われた機能を最大限補完して、生活をできるだけ元の状態に戻すことを指しています。かつては日本では「社会復帰」という訳語が用いられ、疾病や外傷により失われた機能を残存機能でいかに補うかがリハビリテーションの主目的とされていましたが、最近では単に機能を回復させるだけではなく、たとえ身体機能が完全に回復せずに障害が残存していても、人間らしく生きる権利を回復する「人間の復権」という立場からリハビリテーションを理解するようになっています。
藍野病院のリハビリテーション部はすでに長い経験と実績を有していますが、老人療養病棟、認知症患者病棟など種々のハンディキャップをもつ多数の高齢患者を抱えており、リハビリテーションも単に身体障害者の生活機能改善のみを目的とした活動に終始せず、高齢知能・身体障害者における「人間の復権」をどのように実現するかに全員で取り組んでいます。
また、小児の発達障害についても、いかに社会への適応性を獲得するかという面での手助けを行っています。
| リハビリテーション部長 | 澤田 徹 |
|---|---|
| 横田淳司 |
当院リハビリテーション部の組織(平成22年10月現在)
当院のリハビリテーション部には、理学療法科、作業療法科、言語療法科の3部門があり、それぞれ専門のスタッフが担当しています。
- 構成人員
-
- 部長(専任):澤田徹 (専門:神経内科)
- 部長(兼任):横田淳司(専門:整形外科)
- 理学療法科 科長 三木晃、 以下、理学療法士 15名
- 作業療法科 主任 平田暁子、以下、作業療法士 15名
- 言語療法科 言語聴覚療法士 3名
また、当院のリハビリテーション部は以下の診療料の基準を満たしています。
- 脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)
- 運動器リハビリテーション料(Ⅰ)
- 呼吸器リハビリテーション料(Ⅰ)
- 集団コミュニケーション療法料
各部門の紹介
1)理学療法科について

当院の理学療法科では、病気やケガによって生じた機能や動作の障害に対し、日常生活で行う基本的な動作(起き上がって坐る、歩くなど)の回復と改善を目標に、それぞれの状態に合わせて、個別に訓練を行っています。また、温熱療法や超音波療法などの物理療法も担当しており、関節痛や筋緊張の緩和などに利用しています。
2)作業療法科について
当院の作業療法科は、身体障害部門、認知症部門、発達部門の3部門に分かれています。
身体障害部門

身体障害部門では、急性期から慢性期まで幅広い対象者に対して、心身機能障害により低下した食事、着替え、排泄などの日常生活動作の改善や、炊事:洗濯などの生活関連動作の獲得、社会参加・在宅復帰を目指した訓練を行っています。
認知症部門

認知症部門では、認知症治療病棟に入院されている方の個々の症状や能力を捉え、個別や集団での作業活動を用い、対象者の情緒の安定化、残存する機能・能力の維持・向上、生活環境の調整を行い、安定した日常生活の維持や、生活の質を高めることを目指した作業療法を行っています。
発達部門

発達部門では小児科発達外来で高機能広汎性発達障害や注意欠陥多動性障害、発達性協調運動障害などの診断を受けた就学前後の子どもに対して、多動や癇癪といった行動上の問題や手先の不器用、認知の問題などの改善を目的に個別に作業療法を行っています。
3)言語聴覚療法科について
言語聴覚療法科では、脳梗塞や脳出血などの大脳障害による言語障害(失語)や声帯や喉頭疾患による発声障害に対する会話能力の改善や読書・書字能力の改善のための訓練と、種々の原因による嚥下障害に対する食道造影を含む検査と食事摂取能力の改善のための訓練を行っています。













