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- 病院概要:院長挨拶
ご挨拶
この度、新しく院長に就任した山本直宗です。
現在、藍野病院は18診療科を擁した900床あまりを有するケアミックス病院として地域医療の一端を担っています。具体的には爆発的に数が増加すると予想される高齢者医療やCOVID-19などの新規感染症の流行、関連病院の藍野花園病院や近隣の精神科病院との連携をよりスムーズにしたリエゾン医療、地域のクリニックや施設などのバックベッドとしての病診連携など社会の変化に対応しながら、体制を整え地域医療に貢献していく方針です。また画像検査などの拡充も図りオープン検査など気軽に引き受ける開かれた医療ソースとしての役割も担っていきたいと思います。
周りの関係者皆々様の、これからのご指導ご鞭撻、よろしくお願い致します。
名誉院長挨拶
令和2年4月現在、藍野病院は創立55周年を迎えることが出来ました。ひとえに地域の先生方や医療・介護スタッフの皆様のご支援ならびにこれまでの職員の努力による賜物であり、あらためて心より感謝を申し上げます。
藍野病院は『はつらつ長寿をめざす総合病院』として地域医療の一端を担うべく、919床を活用して良質な医療の提供を心がけて診療に携わっています。診療体制の現況を図に示しました。

教育部門:大阪医科薬科大学協力型臨床研修病院、藍野大学実習研修病院、他
1) チーム医療にもとづく長寿医療
高齢者の病態特性は、複数の病気を合併していること(多病)やそのため多剤服用(多薬)となること、加齢に伴い認知症を来しやすいこと、たとえ認知症でなくとも身体状況の悪化に伴い容易に精神症状(せん妄など)を合併することなどが挙げられます。
当院は、単に多くの診療科を備えているだけでなく、各診療科間の垣根が極めて低くすぐに協力体制がとれる気風が培われており、各診療科の専門医がお互いに協力や意見交換をしながら『臓器ではなく全身から診る』姿勢をモット-に診療を行っています。さらに、リハビリテーション科や臨床心理科などのコメディカルスタッフが充実しており、コメディカルと協力した『チーム医療体制』の展開ができます。とりわけ、脳神経内科や糖尿病内科、リウマチ・膠原病科などでは、『パーキンソン病』『糖尿病』『関節リウマチ』についてチーム医療に基づく独自の治療プログラムを実施しています。
一般科病棟と精神科病棟が有り、いずれも急性期から亜急性期、慢性期病棟まで備えていることも、患者様の病状や社会的背景に配慮した入院対応ができるため高齢者医療の展開の上で利点です。
2) 認知症のトータル診察
認知症診療では、認知症の早期診断、精神症状・行動異常 (BPSD)治療、身体合併症治療など『オールインワン専門病院』としての対応が可能です。
『もの忘れ外来』はすでに平成13年より開設しており、物忘れが気になりだしたごく初期からの早期診断・早期治療や介護者を悩ませる認知症に伴う精神症状などの治療に対応すべく脳神経内科医と精神科医が連携して外来を担当しており、他院にない当院の特色となっております。
また、在宅介護を困難にする手強いBPSDや認知症の方の身体疾患に対しては入院治療が可能な体制を取っております。
3) 予防医療センター
長寿医療の一環として、寝たきりの主な原因である脳卒中や認知症などへの予防を目指して、脳ドック、もの忘れドックなどを実施しています。また毎年、『はつらつ長寿をめざして』をテーマに茨木市と協力して『市民公開講座』を開催、初夏には2日間にわたり『あいのまち保健室』を開催するなど地域の皆様に生活習慣の啓発を心がけています。
4) リエゾン医療
精神疾患の治療を目的とした入院には対応しておりませんが、認知症や精神疾患をわずらっておられる患者様、身体状況の悪化に伴いせん妄などを呈している高齢患者様などに対する身体疾患の治療に対しては、内科、外科など各科と精神科の医師が併診し、身体と精神の両面から治療にあたっております。このような体制をもつ病院は府下でも極めて限られており、これまでも地域の大切な役割を担ってきたと自負しております。
既に超高齢社会にあり、今後さらに後期高齢者人口の増加が見込まれる日本において、ますます必要とされる高齢者診療・老年医学の最も大切な姿勢は、『身体とこころを合わせて診る全人的医療』だと考えております。
藍野病院は、看護体制の充実をはじめまだまだ改善すべき課題も持つ発展途上の病院ではありますが、職員一同が『長寿医療』という同じ目標に向かって努力を傾けております。
地域の皆様が『はつらつ長寿』で住み慣れた街で安心して暮らせるように、さらに地域医療連携を深めて後方支援病院としてお役に立てることを目指しております。なにとぞ、ご理解、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。